【入試対策2021】兵庫県公立高校過去問と傾向

中学生向け

兵庫県の公立入試は毎年3月に行われます。2021年(令和3年)入試はコロナウィルスの影響により、どうなるかはまだ公表されていません。ただ、受験生は影響を考えるよりもまずは受験勉強を優先すべきでしょう。受験対策としては通常の学校の勉強、これまで習った分野の復習と同時に過去問演習も重要になります。今回は兵庫県公立高校入試の過去問の傾向を見ていきます。

2021年(令和3年)兵庫県公立高校入試日程

2021年(令和3年)の兵庫県公立高校入試日程は以下の通りとなります。

日程
推薦入学・特色選抜2021年2月16日(火)・17日(水)
一般入試2021年3月12日(金)

一般入試は範囲の変更なし

2021年に行われる入試に関して、コロナウィルス蔓延による休校が続いた影響で、各都道府県で入試範囲が例年より変更されています。ただ、兵庫県では一般入試(3/12)では範囲の変更はありません。これは他の都道府県と比べて入試日程が遅いことも関係しているかと思います。

推薦入学・特色選抜は範囲の減少あり

一方で推薦入学・特色選抜(2/16・17)は入試範囲の変更があります。変更範囲は以下の通りです。

教科出題範囲から除外される内容
国語中学3年生の教科書で学習する書写に関する事項
数学資料の活用(標本調査)
英語はば単のうち、頻度0か1の単語(365語)
社会公民分野の以下の内容
・『私たちと国際社会の諸課題』
理科第1分野
・『科学技術と人間』
第2分野
・『自然と人間』

推薦入学・特色選抜の場合、一般入試より1ヶ月程度早いこともあり、範囲が減少されています。ただ、上記の内容であれば過去の問題と比べてもそこまで大きな影響はないと思います。なお、はば単については、原則注なしで使用される単語になりますが、365語は使用する場合注をつけることになります。

過去の平均点は?

兵庫県公立高校入試の過去の平均点は以下となっています。


国語社会数学理科英語
202048.553.452.355.154.2
201957.462.851.743.453.9
201860.062.354.936.151.8
201768.159.150.851.558.4
201659.656.450.240.950.0
201559.365.652.742.650.5
201452.657.549.254.450.3

ここ数年はどちからというと理系科目(数・英)が平均点が低く、文系科目(社・国)が平均点が高めの年が続いていました。しかし、昨年度は全体的に平均点の差が少なくどの科目も50点前後に集まってきています。国語が昨年より8.9点下がって5科目の最低点に、社会が昨年より9.4点も下がり、減少幅が一番大きくなっています。どちらもここ数年では一番難しい入試だったと言えそうです。反対に、理科は昨年から11.7点も上がり、ここ数年で最も簡単になったと言えます。これらをまとめると、2020年の入試は文系科目が難化し、理系科目が易化したと言えます。

さらに細かく分布を見ていくと以下となります。

これを見るともう少し細かく見ていけるかと思います。例えば、今回最も平均点の低い国語では、8割以上の生徒が2.9%とかなり少なくなりました。上位が少なく、その分40点以上60点未満、20点以上40点未満の生徒が増加し、平均点が下がったと言えそうです。

上位層にとっては、基本問題を確実に点数につなげていくのはもちろんのこと、80点以上が少ない科目で高得点をとると一気に差をつけることもできます。これまでは文系科目はきっちり点数を落とさず、理系科目で難しい問題で差をつけるのが王道でした。ただ、2020年入試は理系科目で差をつけにくい入試だったと言えます。2021年もこの傾向が続くかはわかりません。上位層はどの科目も安定して高得点を狙う必要があるのは間違いないでしょう。

2020年入試の科目別特徴

それでは2020年3月に行われた入試を科目別に見ていきましょう。

国語

問題形式は大問5題で1問あたり2点〜4点。構成は前年からほぼ変わらず。一部で記述式はあるものの、選択肢の問題が多いです。

大問1(15点) 資料問題
資料(アンケート調査)とそれを元に作成した学校新聞からなる読み取り問題。(4)で選択肢から適切なものを全て選べという問題が出題されて正答率が下がった。
大問2(15点) 漢文
漢文から出題。内容把握問題でやや正答率が悪い。主語を適切に判断できればそれほど難しい問題ではなかったかと思われる。
大問3(15点) 古文
古文から出題。(4)で掛詞の出題がなされ、文中から掛詞の2つが指すものを探し出す問題で正答率が下がった。
大問4(23点) 小説
小説から出題。(2)付属語の数を問う文法問題で正答率が低い。
大問5(32点) 評論
例年通り古文から出題。(4)で掛詞の出題がなされ、文中から掛詞の2つが指すものを探し出す問題で正答率が下がった。

昨年度の入試で最も平均点が低く、大きく難化したのが国語です。中身を見ていると、例年より正答率が低い問題が増えていました。四字熟語や文法問題で点数が低く、対策をやりきれていなかった(捨てていた)ところもあったように感じます。後半で点数が下がっているのは、最後の大問5で時間が足りなかった生徒もいたのではないでしょうか。

その他気になる出題としては大問1(4)で選択肢から適するものを全て選べというタイプの問題が出題されていました。今後もこのような回答が1つとは限らない問題が国語以外でも出題される可能性があるので、受験生は注意しておくと良いでしょう。

社会

問題形式は大問3題で地理(35点)・歴史(35点)・公民(30点)に分かれています。構成は前年からほぼ変わらず。一部で記述式はあるものの、選択肢の問題が多いです。

大問1(35点) 地理
1で世界地理(14点)、2で日本の地理(21点)を出題。地図や資料を用いた問題がほとんど。知識だけでなく、知識を活かして推測しながら資料を読み解く力も必要。用語だけ覚えても解けない問題も出題されている。
大問2(35点) 歴史
1は江戸時代(23点)まで、2で江戸時代以降(12点)が出題。1(2)③は難題。絵から松尾芭蕉は理解できても俳句がどこの地名を指すかまではわからない生徒が多かったと思われる。
大問3(30点)公民 古文
1で経済のグローバル化(12点)について、2でまちづくり(18)について出題。最後の2(4)②では適切でないものを選べという選択肢があり、誤答が増えたと推測される。

前年が平均点が高かったこともあり、大きく平均点が下がったのが社会です。難問が多いというより、やや細かい知識が必要であったり、推測が必要なものが増えて、正答率が低い選択肢問題が増えたのが大きな要因でしょう。用語を直接書く問題は少なく、しかも難易度も低いです。また、記述問題もないです。社会は時間が足りない生徒はほぼいないと思われます。ただ、選択肢問題では基本的な知識を単独で問うのではなく、知識を利用して考えられることを推測しながら回答する問題もあります。また、地図・資料を用いた問題も多く、地図での学習や資料を確認するのを普段の勉強からしておくことが大事になります。

その他、選択肢問題として、適切でないものを選べという問題タイプが登場しました。今後も出題される可能性が十分あるので、問題文を確実に読んで、問われていることが何かを確認する癖をつけておくことが必要です。時間は十分余裕があるので、焦らず問題文を読んで進めていきましょう。

数学

問題形式は大問6題。大問1が小問集合で、2〜6は単元ごとに構成されています。例年通り、大問の後半には難題もあるので、多くの生徒は解かない方が無難でしょう。

大問1(24点) 小問集合
小問が8問×3点。内容は超基礎的なものしかないので全員全問正解が必須。また、上位層は素早く解いて早く次の問題に移ることも必要。
大問2(15点)方程式・1次関数
各3点で15点分出題。問題としては方程式・1次関数ではあるものの、算数の方が解きやすいと感じる。最後の問いの正答率が低いが、上位層なら正答しておきたいレベル。
大問3(15点) 平面図形
例年に比べると平面図形はかなり易化した。GDE=EDF=CDF=30°に気付き、三平方の定理で求めていけば最後まで解ける。
大問4(14点) 資料・標本調査
資料問題が大問として出題。受験生は一瞬面食らったかもしれないが、内容は簡単なので、全問正解できた生徒も多かったと思われる。
大問5(16点) 2次関数
各4点と配点が高い。(3)までは基礎的な問題。(4)は難問。多くの生徒は無視してもよい問題。扇形の中にDABと合同な図形が含まれることに気づけたかがポイント。
大問6(16点) 総合問題
各4点と配点が高い。サイコロを動かしながら具体的に考えてから抽象的に求める。(1)③、(2)は正答率が低く、多くの生徒は無視してもよい問題。

数学は平均点が少しアップした。今年も正答率が、5(2)で1.1%、6(2)で0.5%とかなり難しい問題が大問の最後で出題されている。大抵の生徒は最初から解かない方がいいでしょう。基本的な問題が解ければ平均点以上を取るのは容易です。大問1は全問確実にとって、その後の各大問で(1)、(2)あたりを確実に解いて60点以上確保するのがまずは大事でしょう。上位層は大問後半まで取れそうな問題(2020年なら大問2・3・4)を最後まで取っていけば8割超えとなります。何れにしても基本中の基本の問題から難問まで揃っているので、自分の解ける問題を確実に解くことが重要です。

数学は時間も厳しく、時間配分も重要なポイントです。簡単な問題を素早く解くこと、自分で解法が導けそうかそうでないかを素早く見極め、難問に時間をかけ過ぎないことも大事になります。

理科

例年通り大問5題で構成されています。大問1が小問集合で残りで分野別に出題されています。社会と同様に選択肢問題がほとんどですが、計算問題も出題されています。

大問1(16点) 小問集合
各分野から4つの小問(各2点×2問)を出題。内容は全て基本問題なので全問正解したい。
大問2(21点) 生物
1年から3年までの生物分野の問題を幅広く出題。全て基本的な問題。1(1)の正答率が低い(18.8%)が、内容的にはこちらも基本的な顕微鏡の使い方で解ける。
大問3(21点)化学
水溶液とイオン・電気分解(2・3年)、溶解度と質量パーセント濃度(1年)が出題。例年に比べるとかなり容易。2(3)がやや正答率低めだが、問題文から物質と水の重量を読み解ければ解ける。
大問4(21点) 地学
地層・地震・断層について出題。資料や柱状図の読み取りができれば、全問正解できる問題。基本問題も多い。
大問5(21点) 物理
エネルギー・電力と回路(2年)について出題。計算問題もあるが、基本的な計算で算出できるので基本的な問題。

理科では前年から11.7点も平均点が上がっています。過去の兵庫県入試では、理科は学校レベルの内容を超えた問題が出題され、平均点も低い年が続いていました。しかし、2020年は内容的に基本的な問題ばかりとなり、教科書の内容や学校のワークができれば、全て解ける問題構成になっています。得意な人であれば、満点も狙えるレベルです。一方で多くの受験生が苦手としている電流の問題や溶解度から質量パーセント濃度を出すものなど、計算問題はやや点数が低めとなっています。また、実験内容や観察内容を読み解くことも重要です。

いずれにしてもここ数年と大きく傾向が異なったのが理科です。まずは基本問題を解けるようにするのは当然として、2021年入試も基本問題ばかりとは限りません。理科で高得点を狙う上位層の生徒は、それ以前の入試で出題された難しい問題も理解できるようにしておく方が良いでしょう。

英語

前年と変わらず大問5題構成で出題されています。長文が3題があり、かつリスニングの配点が高いのが特徴です。

大問1(24点) リスニング
例年通り8問×3点で出題。3つの聞き取りテストがあるが、1で会話と選択肢が1回しか読まれない問題が登場した。
大問2(16点) カードを用いた問題
カードに英文が書かれており、その内容を踏まえて解く問題。前年と同形式だが、最後に並べ替え問題が出題され、復活した。
大問3(18点)長文(説明文)
ユニバーサルデザインについての文章。グラフから考える問題も出題。全体的に内容がつかめれば設問は難しくはない。
大問4(21点)長文(会話文)
ショッピングセンターに関する会話の文章。こちらも内容がつかめれば設問は難しくはないが大問3・4ともに語彙力が必要とされている。
大問5(21点)文法・単語
単語力と基本英文法を問う問題。2で説明文から単語を答える問題が新しく出題されたが、内容は容易。

英語は、前年とほぼ同形式の出題となり、平均点もほぼ変わらずでした。英語のポイントはとにかく語彙力を身につけること。兵庫県の場合は、「はば単」で確実に語彙力を増やしておくこと、長文中で訳せるようにしておくことが重要です。逆にいえば、語彙力がついている人であれば十分高得点が狙えるテストになります。

また、リスニングの配点も例年通り高いので、リスニング対策も重要となります。ただこちらもまずは語彙力が重要になります。もちろん音で聞いて何を言っているのか理解できることが必要です。日頃からリスニングを意識することもそうですが、常に音読をして英語の発音に慣れて行くことが重要です。教科書でいいので音読をして英語に慣れていきましょう。

また、英語も時間が厳しいテストになります。素早く読むためにも、1つ1つの語彙力を増やしておくことと、まずは1文1文を正確に読み解く練習をしておくようにしましょう。2021年も同じ問題構成の場合、比較的素早く解ける大問5を長文の前に解くのも良いかと思います。

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