成績が上がらない、受験に向けてもっと学力をあげていきたいというあなたへ。
オンライン塾Dleadではただいま生徒募集中です。
オンラインでの指導なので全国どこでも受けることができます。
指導以外でも質問は随時対応します。
まずは無料で体験指導を受けてみませんか?

詳細はこちら

古典文法が覚えられない人がまずやること

古文

高校生になると勉強が一気に難しくなると感じることが多くなってきます。各教科で中学校の時はそれほど苦手意識はなかった教科でも、高校に入ると難しいと感じてしまう人もいます。

高校生が苦手と感じる教科の1つが古文。古文の場合、すでに中学で苦手意識を持っている人が多いですが、高校に入るとさらに毛嫌いされてしまう科目となります。古文が嫌いと思っている人や古文が苦手と感じている人は「文法事項が覚えられない」と言う人が多いです。もちろん覚えることは大変で辛いと思う人もいるとは思いますが、内容的にはそこまで難しくないのが古典文法です。なのに、やたらと苦手意識を持たれがち。では古典文法が苦手と感じてしまう人はどうすればいいか考えてみたいと思います。

古文の成績を上げたい人はこちらの記事もどうぞ。

現代文と同じ要素と異なる要素の2つでできている

そもそも、古文とはどんなものでしょうか。中学でもやっているように、昔の日本の物語や日記、評論、随筆、和歌集などを学んでいくものです。現代の日本語とは言葉遣いが異なる部分があり、それが古文が嫌と感じてしまう理由の大きなものとなっているでしょう。確かに古文は現代文とは異なる言葉が多数出てきます。そして、それらは古文単語として覚えていく必要がある単語になります。また、同じく覚えないといけないのが古典文法です。こちらも同様に毛嫌いされますね。このように、古文は現代の日本語とは異なるという側面を持っており、これが古文を嫌いにさせる要因になっています。

一方で、古文にはもう1つの側面もあります。例えば以下の文を見てください。

今は昔、竹取の翁といふものありけり。

こちらはみなさんご存知、竹取物語の冒頭の一文です。これを見ると確かに現代の日本語とは異なる要素があります。1つは仮名遣い。「いふもの」となっていますが、現代文では「いうもの」ですね。仮名遣の違いが古文と現代文で異なるというものです。ただ、仮名遣いについては中学でも出てますし、苦手という生徒は少ないでしょう。さらにもう1つ現代文とは異なる部分があります。それが「ありけり」の部分です。現代の日本語では「あった」となります。「ありけり」は、動詞「あり」と助動詞「けり」の2つの単語からできています。それぞれ現代文の動詞「ある」と助動詞「た」にあたります。この2つの要素は述語で文構成の重要な部分です。ここを間違えると現代語訳としても間違えてしまうので、確実に理解する必要があります。だから、動詞や助動詞は細かく文法事項を覚えないといけないのです。

一方で、それ以外の部分はどうでしょうか。「いふもの」と「ありけり」を除いたら、実は現代語とほとんど変わらないです。「いふもの」の仮名遣いを変えて、「ありけり」の訳を現代語に直せば、それ以外はほぼ現代文と変わらずに読むことができるでしょう。ここで大事なことは、古文には現代文と異なる部分ももちろんありますが、現代文とさほど変わらない部分も多いわけです。

上記のように古文というのは現代文と同じ部分を持つという側面と、現代文とは異なる部分があるという2つの側面を持っています。そして、現代文と同じ側面については現代文と同じなので、覚えなければいけないものはほぼないです。これまで培ってきた日本語力を駆使すればOKです。一方で、現代文とは異なる部分は、新しく理解しないといけない要素になってくるので、こちらをしっかり学んでいくというのが古文の学習の第一歩となります。

文法事項にも現代文と同じ要素がある

さて、古典文法に話を戻します。古典文法でいえばまず絶対に覚えないといけないのが動詞・形容詞・形容動詞・助動詞の4つです。これらの品詞は活用してしまうので、語尾が文によって変わります。なので、どうやって変わっていくのかを覚えないといけません。でも、それは古文に限った話ではありません。現代の日本語だって全く同じです。中学生の時に動詞・形容詞・形容動詞の活用は習ったはずです。活用表を見ながら覚えていった記憶があるでしょう。また、動詞の活用のうち、上一段活用と下一段活用の活用は現代文とさほど変わりません。つまり、現代文(中学)の動詞の活用をきっちり理解していれば、古文の動詞の活用にも生きてくるわけです。

同様の例は助動詞にもあります。例えば古文の助動詞に「る・らる」があります。これは受身・自発・可能・尊敬の4つの意味を持つ、未然形接続の助動詞です。実は現代文でいえば「れる・られる」にあたります。現代文の「れる・られる」の持つ意味は受身・自発・可能・尊敬の4つの意味です。また、接続も未然形接続で変わらないです。実は現代文の助動詞「れる・られる」を理解していれば「る・らる」の意味と接続は同じと理解できます。

また、先ほどから動詞や助動詞などの品詞の話を続けていますが、品詞というのも現代文と古文では変わりません。そして活用する語(動詞・形容詞・形容動詞・助動詞)・活用しない語というのも変わりませんし、自立語・付属語(助動詞・助詞)という区分も変わりません。

これらを踏まえると、古典文法といえども一から覚えなければならないものはそう多くはないはずです。にもかかわらず、古典文法が苦手という人が多いです。上記を踏まえても、古典文法が苦手という人は、そもそも現代文の文法が苦手だという人がほとんどです。特に品詞や活用といった部分をしっかり理解していないので、古文で文法と言われても理解できないと感じてしまっているのです。となると、まずは現代文の文法事項をしっかり理解することが大事になります。

・古典文法も現代文の文法と同じ部分がある!
・まずは現代文の文法を理解しよう!

古典文法に活かすための現代文の文法

さて、では現代文の文法と言われても何をすればよいのでしょうか。まず最も大事なものが品詞の知識です。古文において品詞は重要です。文法事項として、訳を間違えてしまう可能性が大きいのは助動詞です。ただ、助動詞を理解しようと思うと、動詞・形容詞・形容動詞(用言)を理解しないといけません。また、助動詞だけでなく、助詞も重要です。例えば係り結びの法則を理解しようとなると、係助詞とは何かという話にもなります。そうなると付属語と自立語も理解しておく必要が出てきます。用言に対する語として体言(名詞)もありますし、古文では副詞の呼応というものも出てくるので、そもそも副詞とは何かも大事です。このように品詞に関する知識は必要不可欠なのですが、そもそも基本の品詞10個がわかっていない高校生は多いです。品詞といわれて、10個出てこないという生徒はまず品詞とその役割から理解すべきでしょう。

その上で、古文では活用する語が重要になるので、活用する語に関してはどのように活用するかも理解しておくと良いでしょう。活用する語は動詞・形容詞・形容動詞・助動詞の4つです。もちろん現代文の活用がそのまま古文にも使えるというわけではないですが、少なくとも活用するという日本語の特徴に慣れておく必要があります。現代の日本語では、分の意味はわかるので活用を理解しなくてもなんとでもなりますが、古文を理解する上では必要不可欠です。

また、助動詞の意味も理解しておくと楽になります。先ほども書きましたが、古典文法で最も重要な助動詞は現代文とリンクしているものが多くあります。助動詞は意味・活用・接続の3点を理解しないといけません。古文で助動詞をマスターするために、現代文の文法で意味を理解しておくと、古典文法で出てきても「現代文でいうと〇〇だ」という形で理解しやすくなります。助動詞に関しては、中学でそこまで勉強していない人もいるかもしれないですが、少なくとも意味は理解しておくと古典でも有効利用できるので是非意味を理解してみてください。

・現代文の文法復習はまず品詞の理解からスタート!
・活用する語(動詞・形容詞・形容動詞・助動詞)も重要!
・助動詞の意味を理解しておくと古典文法にも利用しやすい!

国語と英語の品詞を区別しておく!

またもう1つ大事なことがあります。古文から外れますが、日本語と英語では品詞の概念が異なります。同じ品詞で同じ使い方をするものもあれば、品詞名は同じでも使い方が異なるものがあります。また、国語にしかない品詞、英語にしかない品詞も出てきます。先ほど現代文の品詞を理解しようと書きましたが、同時に国語の品詞と英語の品詞としっかり区別するのを忘れないでください。

一例を挙げておくと、よく勘違いしているのが形容詞です。国語の場合、用言(述語になる)で活用するものが形容詞となります。これに対し、英語の形容詞は①名詞を修飾するもの、②補語になるものの2点あります。英語の形容詞は確かに日本語でも同じ形容詞になる場合もありますが、連体詞になる場合もあります。英語と国語で形容詞が1:1でリンクしているわけではないのでしっかり区別しておいてください。なお、英語でも高校では品詞は必須事項になります。明確に区別しておくようにしましょう。

まとめ

古文といえども、現代文と同じ要素もあります。もちろん異なる要素もあって、異なるものは覚えていかないといけないですが、それ以前に同じ要素の部分を理解することも大事です。古典文法というと一から始めると思っている人も多いですが、実は現代文の文法と同じ部分もたくさんあります。古典文法が苦手という人は現代文の文法からやり直してみましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました